EP−ROMの昔話・その4

きゃんきゃんバニーエクストラ(Part1)

2002年11月23日

 さて、一部の人にとってはF&C系最高傑作とも評される本作。私もそう思っていますが、これはもちろん時代背景なども考慮した上のことです。10年近く前のゲームと今のゲームを直接比較はできないでしょうから。

 このゲームが発売された当時私は通信をやっていなかったので、その当時の世間一般の評価はわからないのですが、「かなりの反響があった」らしいです。

 世間一般の評価として、恋愛系ゲームの元祖は「同級生」と言われています。まあ、ヒロインが複数いて、その中から最後に一人を選んで告白、というタイプのゲームの本当の元祖はアンジェの「KISS」ということのようですが、このゲームはそれほど世間一般には知れ渡らなかったので、この形式のゲームを一般に知らしめた、という意味では「同級生」が元祖と言っていいでしょう。(「KISS」については未プレイなので評価できません)

 ただ、「同級生」については基本はナンパゲームであって、恋愛的要素はおまけ程度、と言っていいものでした。実際、エンディングでは女の子がみ〜んなエロエロになってしまい、「キャラクターのイメージを壊すな!!」とエルフにかなりの抗議が行ったらしいです。この反省の上に成り立ったのが「同級生2」なのですが、これについては、「同級生2」を話題にする時に書きたいと思います。

 そういった意味からすると、今日の恋愛系ゲームの本当の意味での元祖的な存在はこの「きゃんきゃんバニーエクストラ」の方がふさわしいのではないか、と私は思っています。これも女の子喰いまくりのナンパゲームではあるのですが、女の子個別のシナリオという面では「同級生」よりも深く、エンディングでの感動、という面でも今日のゲームに近いものを持っていると言えます。これは伝聞で、真偽のほどは定かではないのですが、「ときめきメモリアル」の直接的なヒントになったのはこのゲームだとか?

 私個人のことになりますが、実は私はこのゲーム最初は中古でプレイしました。終了後、「このゲームを中古でプレイしたのでは申し訳ない」とショップに新品を買いに行った覚えがあります。(本当です)

 当時は私も今よりも純粋だった、とも言えるのですが、その当時においてはそのくらいのインパクトがあったゲームだった、とも言えるのです。

 ところでこのゲーム、コンシューマー版はありますがなぜかWindows版はありません。前作のプルミエール、番外編のリミテッド、割り込みのプルミエール2はWindows版があるのに、本作だけはなぜか無視されているのです。

 プルミエール2はサターン版と共同開発であって、サターン版を出したKIDはそのまま完結編であるエクストラを出しています。F&Cも一緒に出すつもりであれば出せたはずです。なぜなのでしょうか?

 F&Cから公式のアナウンスがあるわけではありませんから、想像するしかないのですが、おそらく原因は「春菜シナリオ」の存在でしょう。サターン版でも他の女の子のシナリオはHシーンを除けばほとんど変更がないのに春菜シナリオだけはかなり手を入れられていることを考えるとその可能性は高いと思われます。

 オリジナルのパソコン版では戦争中に外国から連行された人が強制労働をさせられ、それがある時に伝染病が蔓延したために教会に集められて、火をつけられて虐殺された、という描写があります。これがサターン版では変更されているのです。

 オリジナルのままではセガが認めなかったのか、はたまた世間一般の評価を恐れて自主的に変更したのか、実際の所はわかりません。ただ、おそらくF&Cとしてはこうした変更をすることを潔しとしなかったのでしょう。

 オリジナルのままでは出すことに問題があるが、かと言って変更はしたくない、ということで今日までこのゲームは手つかずになっているのではないかなあ、と想像しているのですが。

 ところでこのゲーム、パソコン版はPC-98版のほかにX68000版とFM-Towns版が出ています。X68000版はPC-98版とほとんど変わらないらしいのですが、Towns版は音楽が「全く別物」になっているそうです。どういういきさつでそうなったのかは全く不明なのですが。PC-98とTowns版を両方プレイしたプレイヤーに言わせると、「音楽はTowns版が最高!」とのことです。私はTowns版の音楽を聴いたことがないので評価できないのですが。もっとも、PC-98版の音楽もいいと思うんですけどねぇ。

 ちなみに、Towns版のBGMはCD-DAなので仮に本体がなくても音楽は聴けます。また、現在ではTownsエミュレータもあるので、(ROMイメージをどうやって入手するかは問題ですが)プレイも可能です。Townsエミュレータの動作チェックリストではエクストラはプレイ可になっていました。ただ、Towns版のエクストラは中古市場でもかなりの品薄のようなので、入手は難しいかもしれませんが。

 さて、Part1ではゲームそのものの思い出を書いたわけですが、Part2では再び画像ローダーの話について書いてみたいと思います。

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