Coming Heart メイビーソフト

1995年11月30日発売(DOS版)
1996年7月12日発売(Windows95版)
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 合格発表の時に自分の受験番号がない。このときに感じる独特の虚無感というものは、悔しいとか、情けないとか、そういうものとはちょっと違いますよね。そんなシーンから始まるゲームというだけで手を出してしまった私って一体…(^^;)

 中身は、ひたすら優柔不断で遊ばれてしまう男性主人公がただただ流されていくという、身も蓋もない話でありました。

シナリオ

 浪人が決定してしまった主人公・望月亨。彼は都市部の予備校に通うため、親戚のお姉さんの部屋に同居させてもらうことになる。そこには、2人の同居人がおり、その同居人もまた美人のお姉さんたちであった。体も心も温まる、ピンク色の浪人生活の行く末は?

 

 お姉さんズに囲まれる優柔不断で流されっぱなしの受験生ブルース(^^;) 私も浪人した経験はありますが、こういう生活をうらやましいとは思わないなぁ。なんだか、生活パターンがすべて人任せで決められているように見えます。ま、ゲームの中の世界として、あくまでも他人事としてみれば、それなりにほのぼのとして悪くはなかったですが、もう少し「笑い」を取るような会話はほしかったですね。単調です。そして、唐突にお話が終わります。プロットとして、そして展開として、どう見ても工夫があるわけでもなく、イベントの配列がまことに都合良く並んでいるという感じではありますが、スケベ好きな女性主導のエロシーンをいろんな形で入れるとなると、どうしても嫌らしさが先に立ってしまうと思いますし、これはこれで良いと思います。

 「単調」なのは別に問題ないですし、ひたすらHシーンがオセオセで出てくるので、特にこれといったセールスポイントがあるわけでもないのですが、ダルさを感じさせない程度の長さに留まっているので、気楽にいくことができます。

 

 違和感を感じる点といえば、主人公が「優柔不断で流されやすくて、それなのに(それゆえに?)迫られる」という不思議なところでしょう。母性本能をくすぐるのだという「わかりやすい」説明で終えてしまうのは容易ですが、女性主導のセックス、イコール「男性の意志が介在しないようなスタイル」と割り切ってしまってよいのかどうか、という疑問はあります。「勢いとノリのよさ」で済むのならかまわないのですが、必ずしもそうでもないですから。

 

 また、途中で出てくる「試験」という名のクイズは……話の進め方にアクセントをつけるためにネタにしたんでしょうけれど、こういう趣向は好きじゃないなぁ。化学や地理のネタが多かったですね。私は、世界史・地理選択だったので、比較的楽でしたけれど。

ゲームデザイン

 いくつかの選択肢で、シナリオ分岐、あるいは好感度の上下があり、最終的に、それまでの好感度によって誰とのエンディングになるかが決定する、マルチエンドタイプのアドベンチャーゲームです。もっとも、シナリオが分岐するとはいっても、基本的な分岐は2通りしかない上、エンディングは各人(メイン3人+1人)と1つずつ、おまけにバッドエンドはない、という状態なので、とにかくラクです。甘えるべき人には甘え、毅然とするべき人には毅然としていればいいので、特に問題はないでしょう。一番厄介なのは、上述のクイズかも知れません。

不具合・修正プログラム

 私の環境では、特に不具合などは起こっていません。

操作性など

 ゲームを起動するときには、ハードディスクにデータをインストールするほか、CD-ROMから直接起動することも可能です。

 プレイの際には、マウスしか使えません。しかも、メッセージスキップもありません。ゲーム自体はさほど長くはないとはいえ、とにかく疲れます。一応、メッセージ表示速度を調整することは出来ますが、あまりありがたみもありません(^^;)

 セーブ&ロードは、選択肢が出たところのみで可能です。しかし、セーブデータをレジストリに書き込むのは、どうもねぇ…。独自のセーブファイルを作るといったって、そうパフォーマンスに影響ないと思うのですが。

 CGモードは、各キャラクターごとに分かれ、1枚ずつ表示されます。また達成率も出ます。BGMモードはありません。

サウンド

 結構テンポのいい感じの曲でした。ただ、BGMとして特に耳に残るような曲ではなかったのも確かです。

グラフィック

 影崎夕那さんの原画。デザインはかなり安定していましたし、Hシーンもなかなか濃くて見物でした。特に、ひろこお姉ちゃんがアレを片手に部屋に入ってきたときには、度肝を抜かれましたわ(^^;)

 ただし、Hの「やりかた」そのものは、ソフト路線に徹していますので、縛ったり叩いたりはありませんです。

 ライト調のゲームで16色のベタ移植なので、やや淋しいという印象は拭えませんが。

お気に入り

 吾妻千尋さんですね。いじらしいから。

関連リンク先

 私のページからリンクさせていただいているところでは、このゲームを扱っているサイトはないようです。

総評

 ボリュームはないので、プレイするのに時間はかかりません。さっと終えたい、という方にはいいでしょう。また、出てくる女性の原画もなかなかのものです。

 操作していく過程で手首をよくほぐす必要がある、会話が単調など、退屈する点もあるのですが、「悪くはない」ですね。

 人に勧められるような内容はありません。しかし、このゲームを手に取っている人がいらしたとしても、止める気にはなりません。それなりには楽しめましたから。その程度の評価と思って下さい。

個人評価 ★★★★★ ☆☆☆☆☆
1999年8月23日
(2000年7月22日、加筆・修正)
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