同窓会 フェアリーテール/F&C

1996年9月12日発売
ご意見などは掲示板へどうぞ

 高校の同窓会って、どんな雰囲気なのだろうか…と、ふと考えてみて、自分が男子校出身であったことに気付いて苦笑する私(^^;) そんな私に「甘い」追体験をさせてくれそうな、そんな予感を抱きつつ手にしたゲーム…だったと思いますが、結構前のことなのでよー覚えてません(^^;)

シナリオ

 主人公・久保達也(姓名とも変更可能)は、高校時代のテニス部部員の「同窓会」が「星降里高原」で開かれるというので、友人の洋介とともに現地へ向かう。久々の再開を果たす懐かしい面々。また、現地で知り合う女性。同窓会という名のテニス合宿の日々だが、その間に女の子と親交を深めていく主人公。都会に戻るその朝に、彼の横には誰がいるのだろうか。

 

 同窓会という場を通じて女の子たちとコミュニケーションを深めていくという、まぁそのまんまのゲームです(^^;) 恋愛ゲームの場合、主人公の行動パターンというのが、感情移入できるかどうかの基準になるのですが、この主人公の場合、キャラクターとの会話がいかにも場当たり的で、ヒロインとの関連があまりにも希薄、という印象が否定できません。瑞穂と鮎はともかく、サブヒロイン格の他の攻略対象キャラ全員に言えることですが、「主人公に惹かれる理由」といえるイベントの書き込みが薄いのが気にかかります。恋は一瞬にして燃え上がる、というのが、フェアリーテールの某シリーズでのキャッチコピーでしたが、「リゾ・ラバ」的なイベントが少なく、「出会っているうちに仲良くなってはっぴーはっぴー」という印象です。こっちはちっとも楽しくない(^^;) あと、主人公が攻略した以外のヒロインが、別の男性キャラとくっつくという場合があるのですが、その途中経過も、一組を除いて全く描写がなかったのが残念なところ。

 

 総じて、プレイに要する時間と手間に見合うだけのシナリオになっていない、と判断してよいと思います。キャラクターに関しても、一部を除けば書き込み不足もいいところ。グラフィックが美麗なだけに、こちらの粗がかえって目立ちます。

ゲームデザイン

 高原の各所(ペンション内を含む)を移動して女の子と出会い、会話をしていく、マップ移動式のアドベンチャーゲーム。

 序盤で攻略可能なヒロインが絞り込まれ、中盤以降はそのヒロインにターゲットを絞っていきます。こう書くのは簡単ですが、実は、序盤で攻略可能かどうかは、好感度、すなわち会った回数によって決まるため、誰がどこにいるかを把握しながら行動しないと、序盤の2日間を終わった時点で、意中のコを攻略できないどころか、事実上誰も攻略できなくなる、場合によっては、「嫌いなキャラを攻略してしまった」という、鬼のように酷な面も持っています。また、中盤以降も、どこに誰がいるかの見当をつけて行動することが必要なので、セーブしながらゲームを続けなければならず、かなり面倒です。あらかじめキャラクターの出現表を用意してからプレイされることをお勧めします。

 「序盤でうまくいったキャラだけが挑戦対象となる」という方式は、やめてほしかったなぁ。中盤以降、義務的にプレイをさせられる羽目になった、と思うのは、私だけでしょうか?

 マップでの(意図するキャラへの)遭遇率の低さも、かなりのものだと思いますが、耐えられるぎりぎりのところでしょうか。最初の2〜3回プレイでは、メイン級ヒロインは諦め、様子見に徹した方が良いと思われる程度の難易度です。

不具合・修正プログラム

 画像切り替えが遅いとか、途中で止まるとか、背景画も立ちCGも出なくなるとか、いろいろあります(爆)

 これらのうち「いくつか」は、F&CのWebサイトにアップされている修正ファイル、およびADMの最新バージョンを使うことで、「ある程度」うまくいきます。

操作性など

 声を大にして言いたい、という点はいくらでもあるのですが(^^;)、ポイントを絞っていくと、「Hシーンでのかったるさを何とかしてほしい」「セーブはわかりやすくしてほしい」。

 セーブは移動画面中に可能なのですが、マニュアルにはもっとわかりやすい形で明記してほしかったですね。それに、ゲーム中にはロードができません。

 まぁ、フェアリーテールのゲームで操作性に期待してはいけないのだな、と、このゲームをプレイしたときに思ったことだけは、ハッキリ覚えています。

サウンド

 BGMは、MIDI・CD-DAから変更可能。なんか、曲に応じて変えた方が良さそうなので、一概にどちらがよいとはいえません(^^;) オープニングで流れるピアノ曲は絶対にMIDIでしょうが、日常シーンでのアップテンポの曲はCD-DAの方が良さげです。ただ、MIDIとCD-DAとをゲーム中に切り替えることは出来ないのが残念なところ。

グラフィック

 原画の美しさは確かなのですが、あの妙に風にたなびく髪といい、デザインに関しては、個人的には好みではないです(^^;)

 塗りも非常にていねいですが、全体的なコントラストがやや弱いという印象を受けます。256色環境であれば、光線の効果なども出せたのでは、と思うのは、後の作品を知っている人間ゆえの厳しい評価なのでしょうか?

お気に入り

 特になし(^^;) このテのゲームで気に入ったキャラが出ないということは、その時点でもう不適合確実なのですが(^^;;;)

総評

 プレイヤーキャラクターの行動は、自由度が高い(ように見える)ものでありながら、プレイヤーの意志に見合った行動は取らない。まずは、この面を認識しておくべき必要があるかと思います。難易度の高さもさることながら、ゲームそのものに「方向性」というものが見えてきません。キャラクターのバラエティには富んでいるので、彼女たちに萌えられればそれなりに楽しめましょう。しかし、そうでなければ、イライラばかりが募るゲームとなる可能性がかなり高いと思われます。かなり古いゲームですし、現在の基準でどうこう述べることには抵抗がありますが、少なくとも今日において、このようにプレイアビリティという言葉をすっぽり抜かしたようなゲームがリリースされることがないよう望みます。

個人評価 ★★★★★ ☆☆☆☆☆
1999年8月28日
Mail to:Ken
[攻略ページへ] [レビューリストへ] [トップページへ]