Phantom Lady メイファーソフト

1996年10月11日発売
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 『ONE』や『Kanon』などの原画担当で脚光を浴びた樋上いたるさんが(一部ではありますが)キャラ原画を担当した初の商業作品(らしい)として押さえていたものの、ゲーム画面のあまりのショボさに苦笑しつつそのまま放置プレイを実行したというシロモノでありました。

 なお、ストーリーもへったくれもありませんので、「シナリオ」は省略します。

ゲームデザイン

 6人いる女性の中から1人をプレイヤーキャラとして指定し、残る中から任意の3人を敵キャラとして指定した上で、正方形の辺上を時計周りにぐるぐるとスロットの目に従って移動します。スロットの目出しは完全にランダムですが、回すスロットは2個(この場合は出た目の和だけ移動)および1個を選択可能です。

 移動先ではトラップを仕かけることができ、次に別のキャラがそのマスにつくと、そのHPを削ることができます。また、別キャラが同時に同じマスについた場合は、そのキャラ同士で戦闘となります(1ターンのみで終了します)。さらに、スタート地点を通過するとHPが一定量回復し、各コーナーに着くとランダムでいろいろな効果が発生します。

 最終的に、他キャラが全員死亡すると、勝ちになります。つまり、HPを最後まで0にしないように維持することが必要なわけです。

 また、プレイヤーキャラが直接対戦した敵キャラが先にドロップアウトすると、そのキャラのHシーンが見られます。

 

 ただし、意味のない仕かけが多いため、あまりゲームとして楽しめるものになっていない点は指摘できます。まず、「経験値」を初めとする意味のないパラメータ。戦闘自体に何のメリットもないモンスターとの対戦。ペナルティにならない「1回休み」。選択したヒロインとプレイヤーとの関係性が皆無であること。こういったさまざまな要素が重なり、無駄な要素が山積みとなっています。さらに、敵キャラの方は、勝手にモンスターと対戦してHPを削ったりしてくれるので、要領をつかめば割とスムーズに進められるのですが、Hシーンを拝められるかどうかはまさに運次第です。1回辺りのプレイ時間は短いのですが、だからといって何度もやりたくなるほどのものでもありません。

 また、お楽しみのシーンも、取って付けたような印象は否めず、あまりにもお決まりのテキストに、これまたそれほどエロくもないグラフィックが一応見られるだけです。

 

 なお、戦闘時に見られるチップCGは、それなりに楽しく、見ていて面白かったですね。でも、楽しいから何度も見たい、と思うほどのものではありません。

 ただ、内輪ネタ的なものを使うのは、ちょっと考えものです。キャラの中には「関 美菊子」なんてのもいるんですけれど……。

操作性など

 対応OSはWindows3.1/95です。CD-ROM1枚組となっています。必要なHDD空き容量は「1.22MB」という少なさですが、プレイ時にはCD-ROMが必須です。

 操作は、マウスオンリーでのプレイとなります。

 画面は、620×450という変則的な表示となっています。通常シーンでは、4人のキャラのフェイスウィンドウと各パラメータがコーナーに表示され、戦闘シーンになると、これの上にチップCGが表示されます。

 メッセージ表示速度は3段階で変更可能、戦闘シーンなどのオン・オフといった切り替えも可能です。

 セーブ&ロードは、自分のターンであればいつでも5個所まで可能ですが、セーブ確認やセーブ時のデータ表記などはないので、どうにも使いづらいですし、そもそも「セーブ&ロードによる試行錯誤」が必要なゲームではないので、単なるプレイ中断以外でのセーブは必要ないでしょう。

 見たHシーンは、別プログラムを起動することで回想可能(テキストつき)です。CGモードはありませんが、ベタのBMPファイルが入っているので、直に見ることができます。ちなみに、シナリオなども、すべてテキストファイルで収録されているので、これも直に読めます。CGモードやBGMモードはありません。

サウンド

 音楽は、YET11氏の担当です。BGMはMIDIで演奏されます。戦闘時のサウンドが割といい感じではありますが、かなり硬質なサウンドなので、少し違和感はあります。

グラフィック

 原画は、複数の人が担当しています。各キャラごとに雰囲気がまるで違いますが、それを効果的に使っているというわけでもなく、どうにもパッとしません。

 のっぺりした塗りのため、メリハリというものがまったくありませんが、時代を考えれば仕方ないかな。

お気に入り

 なし。

関連リンク先

 鷹月ぐみなさんの「美少女ソフトライブラリ」に、感想がアップされています。私もほぼ同意見だったり(^_^; それ以前に、このゲームってほとんど知られていないようにも思えますが。

総評

 ゲームとして見ると、妙なムダが多い上に、グラフィックもさして見るものがなく、特にこれとった魅力がある作品でもありません。古いゲームということを差し引いても、商業作品として出せる水準のものではないでしょう。

 ネットワーク対戦対応にすれば、それなりに小品ながらも面白いものになった可能性もあると思うのですが、これだけでは面白みも何もありません。

個人評価 ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆
2001年9月25日
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