メモリーズリフレイン −思い出はいつまでも…− ぷち/アセンブラージュ

1996年8月13日発売(DOS版)
1997年1月10日発売(Windows3.1/95版)
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 「思い出」という言葉にこめられる意味は、その言葉を口から発する人の歩んできた道程によってさまざまでしょう。「こんな人がこんな“思い出”を口にすることもあるのか…」などと実生活で思うこともしばしば。しかし、そこはXゲームの世界、「思い出」といえば、あーんなことやこーんなことに決まってますな(^^;)

 ちなみに、CD-ROM2枚ケースに入っているCD-ROMは1枚だけで、入っていたマニュアルもPC-98用のものそのまんまでした。インストールの方法など見てもわけわからん(^^;)

シナリオ

 主人公・祐也(名前は変更可能らしいのですが、私の環境では変更できませんでした(^^;)は浪人生。高校卒業後は東京に住んでいたが、ひょんなことから実家に戻ると、地元にはかわいい女の子たちが…。「今年こそ」なんて気持ちはみじんも持たずに、クリスマスまでに彼女をゲットすべく、町中をほっつき歩く主人公、イブに告白する相手は誰なのか…?

 

 なんでこーゆー奴がもてるのか、第三者的に見るとはなはだ理解に苦しむのではありますが(^^;)、そこはそれ、この種のゲームでのお約束ということで。

 登場人物のラインアップですが、隣家の姉妹のほか、元同級生、後輩、道場主の娘、OL、人妻(^^;)とバラエティに富んでいます。

 

 キャラクターごとのシナリオという点で見れば、核となるイベントがそれぞれ1つずつある、という感じで、ボリューム的にはかなりあっさりめです。しかし、そのイベントが作り出す各キャラクターのイメージというものは、いろいろな意味を含みながら、プレイヤーへと確実に伝わってきます。破壊的なイベントがあるわけではないのですが、「ほら、こういう女の子なんだ」という「描き方」が、なかなか上手になされています。

 ただ、恋愛ゲームとしては、「どのようにして主人公に接近していったか」「なんでこの男なのか」に関する描写が、どうも今ひとつ、という印象が拭えません。単純な設定ゆえに強い七美などはともかく、隣家の姉妹など、かなり屈折した設定にしていながら、それをいかしきれていません。

 要するに、「狙うべき“属性”」のみを見据えた上でのピンポイント攻撃、これがこのゲームでの強さになっているのでしょう。

 

 しかし、用意されているイベントの数が非常に少ないこともあって、各キャラクターの「魅力」は、そのイベントが「プレイヤーの肌にあったものかどうか」にかなりの部分を委ねているように思えます。こんな経緯があればらぶらぶになるのも自然だろう、と素直に思える展開ばかりということは決してありません。したがって、「確かにこのコかわいいけど、どんなお話だったっけ?」というケースも出ている、と付け加えておく必要がありましょう。

ゲームデザイン

 ある一定期間内に街中を移動します。移動のたびに時間と体力が消費されるので、ある程度考えながら行動する必要があります。そして、イベントが発生させながら、女の子との仲を深めていくという、よくあるパターンのゲームです。期間は、12月初めからイヴまで。

 

 キャラクターの登場パターンにもいろいろあり、ほぼ定位置にいるキャラ、ある程度規則的な行動をとるキャラ、完全にランダムなキャラなどがいて、一筋縄ではいきません。移動先は12個所とかなりあるのですが、ある程度絞り込めるので、そう極端に難しいというわけではありません(もっとも約1名、いまだに攻略できていなかったりしますが(^^;)。

 

 キャラクターによってパターンは異なりますが、同時攻略が求められるような組み合わせが存在するようで、「途中までは双方のイベントを発生させる必要がある」「途中で分かれる」という形になっています。また、最終日に誰か1人を彼女として選べるようになっているので、食いまくって1人チョイス、も可能です。ただ、時間的な制約がかなりキツいので、初めから狙いを絞ってプレイする方がいいでしょう。1回のプレイにかかる時間も40分程度ですから。

 なお、デートの約束をすっぽかす(忘れないまでもバッティングするケースなどはあります)と、次の日に持ち越しが可能です(^^;) こんな甘ちゃんなゲーム、他に見たことありませんが、どうもこの当時のぷちのゲームというのは、難易度のバランス設定がかなりヘタだったのではないか、という気がします(これの次に出た『Graffiti』はかなり難しかったので…)。

 「週単位でのイベント発生」など、次回作での布石となったところも、いろいろありますね。

不具合・修正プログラム

 トップメニューの「おまけ」モードを選択するとブラックアウト&ハングアップしてしまいます。この不具合は、アセンブラージュのWebサイトにアップされている修正ファイルを用いることで回避できます。

操作性など

 インストールで、MOにインストールしようとすると「ハードディスク以外はダメ」と言われました(^^;) インストールには、実行ファイルのみと全ファイルとから選択可能ですが、いずれにせよ起動の際にはCD-ROMは必須です。

 640×400ドットで固定。それ以外の部分は真っ黒な壁紙(^^;)

 CapsLockでメッセージ瞬間表示、テンキーのピリオドでメッセージスキップなど、ひととおりの機能はすべて揃っています。プログラム自体は軽いので、サクサク進むのがいいですね。256色環境でないと遅くなる、という警告が起動時に出ますが、フルカラー環境でもさほど遅くはなりませんでした。また、画面中のポケベルをクリックすると時間が進み、自室で時間を進めると体力が回復する(体力はポケベルで見える顔の表情でわかります)という仕様です。

 プレイ中、ヒロインのパラメータをキャラごとに確認することができ、その際には、デート日時をチェックすることも可能。なお、ここで表示される「好感度」は目安程度のものであり、イベントが発生さえすれば気にする必要はなさそうです(好感度60くらいで攻略可能というんだモンなぁ(^^;)。

 セーブ&ロードは6個所まで可能です。しかし、ゲームプレイ中にトップメニューに戻れないのは難あり。

 トップメニューには「おまけ」モードがありますが、これは要するにCGモードです。グラフィックが1枚ずつ出るだけで抜けられないのが難点。

 BGMモードはありません。

サウンド

 BGMはMIDIで演奏されます。シーンやキャラクターごとに用意されていますが、少しアレンジ不足気味のようで、「いかにも電子音でございます」という雰囲気のサウンドなのが残念。

 あと、ちょっと驚く効果音(^^;) 気合いが入っていると評すべきなのか?

 音声はありません。基本的にDOS版のベタ移植のようなので、仕方のないところでしょう。

グラフィック

 キャラ原画担当は、あらなが輝さん。ドングリのように縦長の目、そして髪の毛豊富で低い視線が特徴…って、これじゃ犬神さんと似たような表現だ(^^;) でも、雰囲気はかなり違いますね。かなりクセが強いので、人によっては「嫌だ」となる可能性もあります。私も最初は「ちょっとなぁ…」と思っていましたが、今ではすっかり慣れているから不思議なもの。Hシーンがかなり濃厚で、スレンダーなボディが壊れそうなほどにしなるのは、なかなかのものです。

 それにしても、背景CGは、手抜きじゃないかなぁ。イベントシーンでこそカラー写真の取り込み画像が入るものの、通常シーンでの背景は、なんとモノクロ。それも、写真からの取り込みというのが一目でわかります。

お気に入り

 元・同級生、田中七美ちゃんで決まり。「1年遅れの返事」イベントは強力でした。エンディングでお盆に「七美スペシャル(^^)」を載せているときの笑顔が可愛いです。なんか、『Graffiti』のかおりに似ている(外見だけですが)ようにも…。

総評

 シナリオ欄で書いたとおり、キャラクターの魅力がすべてのゲーム。『Graffiti』のような単純作業は必要なく、1回のプレイ時間も手頃なので、気楽にプレイできる小作品と評すべきでしょう。もっとも、ゲーム期間が短い割には、意外とダレを感じる個所があった点、今となっては古くささを否定できない点などがあるので、お勧めできるような材料は特にありませんが(^^;)

個人評価 ★★★★★ ☆☆☆☆☆
1999年9月2日
(9月26日、加筆・修正)
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