かえるにょ・ぱにょ〜ん アリスソフト

1997年8月29日発売
ご意見などは掲示板へどうぞ

 アリスソフトというメーカーがどういうゲームをリリースしているのかさえ知らなかったころ、何気なく手に取ったのが、何やらファンタジックな雰囲気を感じる女の子がいっぱい出ているCD-ROMケース。しかも、タイトルのネーミングがぶっ飛んでいるとあって、何となく買ってしまいました。

シナリオ

 主人公・ポロン(固定)は、兄と王位継承の適性を試験する旅に出たが、その途上、謎の老人によって、パニョンなる無力な生き物に変身させられる。彼は途中で女の子7人を助けたが、恩返しとして、その女の子たちが彼を国まで送り届けることになる。元来た道にはモンスターがいっぱい。そこを通り、彼らは無事城まで到達できるのだろうか。

 

 シナリオを楽しむゲームではないので多くは語りませんが、最後のむっちゃくっちゃな大団円はどうにかしてほしかった。また、キャラクターは一応それなりに立っていて、みんなかわいいのですが、その割にイベントが少ないので淋しいですね。あれだけ個性的になり得るキャラがあの程度の扱いというのは、もったいないを通り越して不憫でさえあります。キャラ萌え狙いに徹すれば良かったのにそうできなかったのがアリスソフトらしいと言えなくもないのですが。

 確かにロールプレイング系統のゲームということを考慮すれば、プレイヤーの想像力(妄想力?)でキャラを膨らませるのが自然だ、という見方も可能でしょう。しかし、それにしてもイベントがない上、ポロンと女の子たちとの会話が、最初から最後まで質量とも物足りなく、変化が少ないのは、批判を受けても致し方のないところでしょう。

ゲームデザイン

 正しいルートを通って城まで行く間、モンスターと戦闘を繰り返していく「スクロールプレイングゲーム」だそうな(笑)。レベルアップのために時間稼ぎをすることがほとんど出来ず、一発勝負なので、最初から最後まで、緊張感を持続させながらのプレイとなります。これは非常におもしろいやり方かと。

 戦闘の実際には、1ターンごとに一定方向に強制スクロールするので、スクロールアウトしないようにとにかく前進していくことが必要。キャラクターの攻撃・守備には得手不得手があるので、レベルアップさせながら、特定のスキルに強くなる「職業」を選択するのが非常に重要となりますが、これの見極めが非常に難しいのは問題。エレーンのように何をやらせても良い万能キャラはともかく、ライラに魔法を扱わせたりしたらシャレになりません(経験者語る(^^;)。この「職業選択の自由」はいいのですが、変更が一切きかないのが辛いところ。せめて、同じレベルの別職業に変えられるようにしてほしかったものです。中盤の戦闘は、序盤に比べて非常に厳しいだけに、適切でない職業にするとあっという間にKOされます。もっとも、2人ぐらいならダウンしてもなんとか突破できますが(^^;) さらに、戦闘の合間にはいろいろとアイテムを発見することがあり、これはこれで楽しいのですが、いらんアイテムが山のように溜まっていっても嬉しくないので、戦闘に使えるアイテムをもっと出してほしいものです。アイテムが実際にフル活用できるようになるのは、「極めモード」(後述)に入ってから、というのはいただけません。

 そして、この戦闘を切り抜けると、その「ステージ」はクリアされたこととなり、ステージクリアのおまけCGが出ます。これは本当にCGだけで、確かに綺麗だし女の子も可愛いのですけれど、もう少しシナリオをつけてもバチはあたらなかったと思うのですが。

 

 それよりも問題なのは、無意味としか思えないルートの分岐。これは、シナリオの分岐ではなく「どのルートが今まで通ってきた道か」というのを探りながら進まねばいけないのですが、1個所でも違った選択をしていると、中盤のラストで「振り出しに戻る」扱いとなります。なんじゃそれは(--;) 正しいルートを見極めるまでには、かなりの回数をリプレイする必要があります。私は執念で自力解決しましたが、この時点で投げ出した人も少なくないと思います。

 

 無事に城まで到達できエンディングにたどり着くと、「極めモード」に入れます。ここでは、今までの職業を放棄することができるので、いろいろな組み合わせを楽しむことができるのですが、不可解なのはポロンの扱い。彼はもう呪いは解けているはずなのですが、やっぱりパニョンのままです(^^;) しかも、もう出てこないハズのヤマネさんも堂々と出てきますし、クラスチェンジもできるんです(^^;;;) この「極めモード」は、要するにランダムで作られるダンジョンを突き進んでいく、というだけのもので、最深部に到達するまでには、私は1年半かかりました(^^;) ちなみに、最深部のボスキャラを倒すと、変な絵を見ることができます(^^;)

不具合・修正プログラム

 私の環境では不具合はありませんでしたが、途中でハングアップするということがあるそうです。アリスソフトのWebサイトに修正ファイルがアップされています。

操作性など

 戦闘シーンでは、キャラを選択→移動→攻撃などのアクション、これを繰り返します。基本的にマウスのみでの操作となりますが、なかなか操作は行いやすく、この手のタクティクス式ゲームが苦手だった私でも抵抗感はまったくありませんでした。

 セーブ&ロードは、各ステージ間の「宿屋」でのみ可能。また、見たCGはセーブしないと登録されないので、オープニング直後もスキップせず、ステージAを終了させてから確実にセーブすることが必要です。この後も、ステージ終了後は必ずセーブしましょう。また、ステージ中では、1回にかぎり「戦闘を中断」してセーブできるので、長時間連続プレイを余儀なくされることはない、というのはいい点です。ただ、再開するとクリアされてしまうようなので、中断したらセーブファイルのバックアップコピーをとっておくことをお勧めします。

 CGモードでは、サムネイル形式で表示されます。宿屋で見ることができるというのは謎の仕様というか何というか(^^;)

サウンド

 BGMはCD-DAで演奏されます。「かえるにょ」というタイトルとおり、肩肘はらずにテコテコ進む、そんなノリの曲ですね。

グラフィック

 かれんさんの原画ですが、非常にきれいですし、女の子はみんな生き生きと描けています。シチュエーション的にもバラエティに富んでおり、壁紙集としての実用性は非常に高いですね。

 ただし、HシーンのCGは見たくありません(--;) それどころか、Hシーンを入れる必要…否、年齢制限ゲームとする必要さえ、まるで感じられませんでした。Hシーンを抜いて一般向けのゲームとしたところで、評価は上がりこそすれ下がることはまったくなかったはずです。なにせ、主人公と女の子とのあ〜んなシーンは一切なく、またらぶらぶなシーンもなく、最初から最後まで健全すぎる関係が続きますので(^^;)

お気に入り

 ウィンディでしょう。気が強くて意地っ張り(らしい)なところが良し。

 …そう、どのキャラに対しても「(らしい)」がもれなくついてくるのが、このゲームの問題点の1つナリ。

総評

 戦闘ゲームとしてのバランスの悪さは、これまで書いてきたとおりです。個人的には楽しめたものの、それは戦闘ゲームにまったく触れていなかったゆえの斬新さという面もありますし、一般化できうる評価をすれば、どう好意的に見ても凡作でしかありません。戦闘自体はともかく、それの「進め方」はひどいものです。

 また、キャラクターが可愛いのに、ゴロゴロ転がれるような萌えられる条件がみごとに欠けている点も問題。戦闘シーンとクリアCG以外では出番がないとなっては、7人娘はみんな泣いてます。

 はまれば、非常に長いこと遊べるので、その意味ではコストパフォーマンスは悪くありません。ただ、ゲームを「クリアしよう」と意気込んでプレイすると、イライラすることは間違いないでしょう。気長に付き合う度胸があるかどうか。

 「時間にゆとりがある」人、あるいは「ほかのゲームのついでにやる」人で、なおかつ「気の長い人」。これなら大丈夫でしょう。私は「ついで」組でした(^^;)

個人評価 ★★★★★ ★☆☆☆☆
1999年9月13日
Mail to:Ken
[攻略ページへ] [レビューリストへ] [トップページへ]