百花繚乱 日本プランテック

1999年6月25日発売
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 ゲームというモノは、幅こそあれ、だいたい7,000円程度はするものなので、それでなくても多趣味な私のこと、年じゅう購入していては破産します(^^;) そんな中、Xゲームの価格破壊ともいうべき意欲的な価格設定をしてきたのが、日本プランテック。書籍扱いという方法…だけによるものではないのでしょうが、とにかく、2,500円という破格値での勝負。これまで出されてきたものは、絵柄的に好みに合いそうになかったので敬遠していたのですが、この『百花繚乱』では、表紙の女の子もなかなかかわいげなので、今まで抱いてきた興味も後押しして、ふと財布の中の図書券が飛んでいきました(^^;) 書籍本体の中に原画や設定資料などが収められており、巻末のCD-ROMがゲームCDとなっています。

シナリオ

 高校3年の3学期、卒業を控えた主人公(姓名とも変更可能)は、青天の霹靂と言うべきか、女子校の理事長をしている親父の強引な策によって、単身、女子校に転校する羽目に。さて、「1人だけの男子高校生」となった主人公は、どうなるのか…?

 

 タイトルから、選り取りみどり、ウハウハ状況が容易に想像できるのですが、主人公はモテモテ状態になるわけではなく、むしろ、ジト目で忌避される存在です。若干の変わった娘たち(笑)が、彼と結ばれるルートに入る、というわけで、決して「繚乱」している「百花」を、思うがままに愛でるというシチュエーションができるわけではありません。うぅっ、タイトルに偽りありだろぉ、と思った私って一体(^^;) また、シリアスな展開となることはほとんどなく、ひたすらギャグのオンパレードです。

 

 しかし……肝心の、ギャグが寒い(苦笑)

 プレイ開始後30秒にして、はぁ〜、と、深い溜息をつくこと、しきりでした。ゲーム展開の根幹をなすシナリオそれ自体がギャグだ、ともいえるのですが、特に主人公の独白や感想の寒いのなんの。全編を貫くギャグシナリオとはいえ、そこにはアナーキー的な無秩序があるわけでもなければ、落語的なストーリーが存在しているわけでもなく、その場その場の1人ボケツッコミ&自爆を繰り返されても、笑えませんでした。

 もちろん、主人公を取り巻く世界全体が壮大な不可思議さを漂わせつつ、その中で「アホな世界に生きる彼と彼女と」というのがきちんと描かれているのであればいいんですが(『Rumble』などはその成功例といえましょう)、これではちょっと。

 

 用意されているヒロインは、才色兼備の幼なじみ、その親友、ロリな後輩、根暗で不気味な眼鏡っ子と、それなりにバラエティに富んでいます。幼なじみのシナリオが一番薄く感じました。替わりに、親友のシナリオがまずまずですね。

ゲームデザイン

 コマンド選択によってシナリオが分岐していく、ごくスタンダードなアドベンチャーゲームです。攻略可能なヒロインは4人おり、各ヒロインごとに2つずつのシナリオが用意されています。一方がらぶらぶ系、他方がギャグ系という感じです。

 攻略法が本体(?)の書籍に書かれています。もともと選択肢の数自体も少ないのですが。

操作性など

 基本的にマウス操作のみで、キーボードは受け付けません。

 特定のセーブポイントのみでセーブ可能ですが、セーブ可能なのは5個所のみと、正直もの足りません。しかも、この「特定」のポイントが、選択肢を選んだ直後に出てきたりするので、なかなかタチが悪いです(^^;) セーブすると、プレイ時の実日時が記録されます。

 速度表示は3段階から選択できますが、あまり速くないです(^^;) 「Shift」キーまたは「Ctrl」キーを押すとスキップしますが、この際、一回左クリックしないと、なぜかスキップしませんでした(^^;)

 CGモードやBGMモードなどはありません。BGMモードはともかく、CGモードはぜひともほしかったところですね。

サウンド

 BGMはMIDIですが、何か鳴っていたかなぁ? みごとに印象に残っていません。

 音声は、キャラによってかなり差があります。これもまた、メインと思われる幼なじみの声が一番ハマっていません(^^;) Hシーンなど萎えまくりでした(^^;;;)

グラフィック

 佐藤茶菓子さんの原画。確かにキャラの原画はなかなかかわいいし、一枚絵CGではそれ相応に表情を見せてはくれますが、心なしかキャラ間の格差が大きいような気がします。特に、ヒロインが一番パッとしないように見えたのは、私ぐらいでしょうか?

 それにしても、本に印刷されている原画は、実に活き活きとしていて女の子はみんな可愛いのに、ゲーム画面では突然輝きを失うように見えます。本の中でも「CGが(原画の)足を引っ張りました」とありますが、開き直るなよ(^^;)

お気に入り

 特になし。

関連リンク先

 SHEOさんのサイトにレビューがあります。「妙な名前」に関する「余談」には、なるほど、と思いました(^^;)

総評

 コストパフォーマンスを考えれば、決して悪い出来ではないと思います。ギャグのあまりの寒さは周囲の気温を氷点下273度にまで下げてくれますし、その中で熱い愛を語られても外れるだけなので、シナリオに関しては不問に付しましょう(^^;) ヒロインによっては、それなりにうまく描けているシーンもあるので、多くを望まないのであれば、これもいいかな、というのが印象。あとは、せめて原画の魅力を活かせるようなグラフィックに仕上げてほしいですね。女の子がかわいいというのにどうもパッとしないのは、ここに原因があるのではないかと思います。

 この「書籍シリーズ」、ここで打ち止めになってしまったようですね。売れなくても仕方ないだろう、という出来だった…というのは酷評に過ぎるでしょうか。

個人評価 ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆
1999年8月31日
(2000年11月24日、加筆・修正)
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