契約 Pochette

2000年3月31日発売
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 2次元画像の中で、いかに「エロ」を押し出していくか。これをごく素直に追究しているゲームというのは、実に少ないものです。テキストなど、写真やムービーに依存しない要素を用いてエロティシズムを出そうとするのは、なかなか難しいものですから、ある意味では致し方ないのかもしれませんが。

 そういった「難しさ」を逆手に取り、アダルトビデオの手法をそのまま導入し、実質的にシナリオをエロシーンだけに絞るというゲームが、この『契約』。ひたすらダークな印象のあるパッケージですが、中身は、わりといい意味で意外なものでありました。

シナリオ

 目を覚ますと、記憶をなくしていた主人公・佐伯貴弘(変更不可)。どこやら地下室のようなところにいる彼は、どうやら何らかの契約をかわしている、非合法アダルトビデオの男優らしい。そして、5人の女の子と次々レイプビデオ撮影のためにセックスすることになる。

 

 シナリオ担当は、原画と同じ、「みなみのひろし」氏。

 身も蓋もない設定ですし、ストーリーもへちまもありません。エンディングも、特にないといっていいでしょう。冒頭で書いたとおり、まさにエロシーンのみです。しかも、そのシーンが、「AV撮影」というお題目のもとで、みんなレイプ、しかもいろんな服を着るというバリエーションつきです。具体的には、アイドル、バニガ、セーラー服、メイド、浴衣、などなど。

 音声がないぶんだけ、エロ描写のテキストがなかなかにねちっこく、これでもかと相手をいたぶるさまがなかなかみごとに出ています。

 ただ、タイトルの「契約」とか、あるいはパッケージ裏面の文とか、そういうところから類推可能な「女の子の悲惨さ」が全然伝わってこないので、「被害者」サイドの描写は、いっさいありません。強姦された「後」のキャラクターはゴミのようにポイされてオシマイ、というのが陵辱ものの大半であり、その実は「単なる男性至上主義の現実化」に過ぎないわけですけれど、「AV撮影」という「裏技」を使うことで、「そーだよ、ソレ目的なんだ、文句あっか!」と割り切れるので、非常に気持ちがいいのがグッド。

ゲームデザイン

 5人の女の子を3つのシーンで撮影し、計15のシーンを任意の順序で撮り終えればゲームが終了となります。ゲームオーバーはありませんから、最初は本当に何も考える必要はありません。各シーンごとのつながりはまったくなく、まさに「撮影」という感じになります。

 途中、いくつかの選択肢が出て、それらによって「鬼畜度」の判定が行われ、これが一定以下の場合、女の子とプライベートなセックスシーンが追加されます。また、シーン自体にも、長短の変化があったりします。

 さらに、女の子の中にはバージンも入っていて、初Hの場合は2回目以降とは異なるシーンになります。さらに、類似のパターンキャラを連続して撮影すると、3Pになる場合もあります。こういった細かいバリエーションをうまく取り入れているのはなかなかおもしろいと考えます。

 難易度はずいぶん低く、私の場合、プレイ開始当日に全シーンが埋まりました。

操作性など

 インストールの際には、BGMをWAVEにするかCD-DAにするかの選択が可能です。

 ゲーム中、ウィンドウの上側にマウスカーソルを持っていくとメニューが表示され、「読込/書込/音楽/画面切替/タイトル/終了」から選択できます。マウス操作のほか、キーボード操作もある程度可能です。

 グラフィックは、基本的に640×480ドット表示で、下部に半透明のメッセージウィンドウが表示されます。また、Hシーンの構図しだいで、メッセージウィンドウが上側に移動する場合もあります。マウス右クリックで消去可能です。

 セーブ&ロードは、任意の位置で16個所まで行え、セーブ時の実日時とゲーム中の状況とが記録されます。

 メッセージウィンドウ右上側をクリックすることでメッセージスキップが可能となっています。

 また、特筆するべきなのは、CGモード・Hシーン鑑賞モードの充実ぶりでしょう。CGモード(「鑑賞」)はサムネイル表示され、また達成率も同時に表示されます。また、Hシーン鑑賞モード(「再生」)も同様にサムネイル表示され、サムネイルの上にマウスカーソルを置くと簡単な内容紹介がなされ、これまた達成率が出ます。BGMモードもあり、曲名を選択して再生可能です。

サウンド

 BGMは、PCMとCD-DAから選択可能です。一応それなりのBGMが鳴ってはいましたが、さほど印象に残るものではありませんでした。

 この種のゲームにおいて音声がないのは、評価が分かれるところでしょうが、私はむしろ、主人公のモノローグなどをこれでもかとばかり綴っているという手法がエロ度を逆に高めていると感じたので、なしで正解だったと思います。ただ、効果音がないというのは寂しいですね。レイプシーンなんだから、服を引き裂く音とかヾ(^^;

グラフィック

 キャラ原画担当は「みなみのひろし」さん。ちょっと輪郭線がはっきりしすぎているという印象がありますが、まずまずきれいだと思います。ただ、キャラクターの表情が基本的に幼げで、どちらかといえば「ほのぼの」的なノリが合いそうなので、ちょっと「違う」な、と思えるシーンがあったのも事実です。

お気に入り

 特になし、というよりも、キャラクターの名前を覚える暇などありません(^^;) なにせ「犯る対象」以外の何ものでもないのですから、ハイ。

関連リンク先

 このゲームを取り上げているリンク先はなし。まぁ無理もないというところでしょうか。

総評

 鬼畜系、あるいはコスチュームのパターンを網羅したHシーンをあれこれ見たい、という向きに特化したゲームといえましょう。まさに「エロゲー」の名に相応しいといえます。ただそれだけなのですが(^^;) ここまでスパッと割り切ったゲームの潔さは、素直に評価したいと思います。

個人評価 ★★★★★ ☆☆☆☆☆
2000年4月29日
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