2002年11月の戯れ言


前の月へ 次の月へ
過去の「戯れ言」

11月26日(火)

 24日のこの欄で取り上げたminoriの一件ですが、その後同社は「ここまでの経過のご報告とminoriの見解」ページの内容を修正しました。

 私が特に問題が大きいと指摘したのは、「個人情報の用い方に対する認識の甘さ」および「買い手の行動を、恫喝に等しい手法をもって拘束する傲慢さ」の2点でした。

 このうち前者については、私の以前の引用部分はこのように変わっています。

今回はオークションを取り消して頂きましたので、未遂に終わりましたが、今後もこのようなことが起きた際は、毅然とした態度で臨む所存です。

 「名前等の公表」をする可能性を示唆したり、「個人情報を掴」むことによって“無法者”を牽制したりするくだりは削除されています。一応「大きな問題はない」という解釈も可能な表現になってはいると思いますが、未遂に終わりましたが(中略)毅然とした態度で臨むとあるとおり、今回のオークションの取引が成立していた場合に、何らかの行動に出た蓋然性の高さが逆に浮き上がってきたようにも見えます。このくだりは今回も修正されていないということは、「何らかの行動に出る」ことを常に前提としている、ということでしょう。それが企業ポリシーだ、といわれれば、そうですか、としかいいようがないのですけれど。

 一方後者については、

商品としてユーザー様の元へ渡った物に対して弊社が口を挟むのはナンセンスなのは重々承知しております。

あくまで、今回は特殊な事情ということでご理解頂ければ幸いです。

というくだりが末尾に入っています。この二文を「両立するものとして解釈」すると、今回の湯のみ販売は「商品」ではない、ということなのでしょうか。一般的に金銭が介在する取引があった以上、これを「商品」でないというのは無理がありますし(ソフトウェア等のやり取りの際にメディア代の実費を徴収する場合などは、そのソフトウェアは「商品」ではありませんが、今回はまったくあてはまりません)、正直なところ、私の読解力では意味不明としかいいようがありません。見方によっては、「特殊な事情」の一言によって今回の販売(Webでの一連の行動を除く)に伴う方法に対する異議を封じ止めるための表現である、という解釈もできます。

 さらに、私が24日に書いた時点(すなわち、上記の見解の修正前)ですでに消されていた出したからにはわかってるだろうな?という表現に対する説明等も、いっさい見られません。なるほど、今回の見解の中で

内容に不適切な表現がありましたことと、説明不足の点がございましたので一部修正いたしました。

不快に思われた方や誤解を生じました方に深くお詫びを申し上げます。

 「一部修正いたしました」の原因として「内容に不適切な表現がありました」とある以上、ここで記されている「不適切な表現」は、当該ページ内に含まれているものに限定されます。すなわち、例の恫喝句については一顧だにしていません。

 今後、私がこのメーカーに対してどういう“印象”を抱くかについて、この欄や掲示板などで表明することは、当面ないでしょう。べつだん冷静さを失っているわけではなく(私は被害を受けたわけでもなんでもありませんから)、今回の動きをつうじてさまざまなことが見えたということもまた確かです。今回の騒動を他山の石とされるメーカーが増えることを期待するのみです。

11月24日(日)

 今月は、ゲーム系Webサイトとしては話題に事欠かないものになったようで、前回取り上げた埼玉県の騒動がまだ忘れられないうちに、今度はminoriがすごいことをやってくれました。私も事態を正確に把握しているわけではありませんが、流れはおおむね以下のようです。

 このメーカーは自社が出したものをオークションに出さないようにと以前からユーザーに呼びかけており、さまざまなグッズ類などの頒布や販売の際にもかなり念を押していたようです。私はこのメーカーおよびそのスタッフといかなる形でもコンタクトを取ったことがないのでわかりませんが、それはあくまでも「メーカーとしてのお願い」であると考えておりました。

 しかし、あるグッズがオークションに出展されていたことを知ったminoriは、出したからにはわかってるだろうな?という文をトップページに記すとともに、Yahoo!オークションに出展されていることを示すページへとリンクを貼りました(11月22日午後に確認。その後このリンクは消えています)。その後、顛末を説明するページを掲載するに至りました。

 この事実を評価するに際して、販売する際にminoriがどのような条件を示したのか(一定期間内の転売・譲渡を認めない旨の約束を取り付けていれば、契約違反といえます)、またオークションに出した場合にどのような行動を取るかを事前に表明していたかどうか、などについては、私は知りません。前者カッコ内であれば、オークションでの転売行為自体の無効を主張できるでしょうし、落札した方は気の毒ですが入手不可ということでケリがつくはずですが、今回のminoriの措置はそれから逸脱している(違うアプローチを取っている)ことは確かです。また後者であれば「事前の表明のとおり」の一言を加えていたでしょうが、それも見当たりません。

 

 限定グッズの取り扱い、流通の実情、コレクターの行動などについては、私はそもそも興味も知識もないのでコメントのしようがありませんが、ソフトウェアをリリースする企業(法人であるかどうかを問わず)の取った行動を考えてみると、今回の姿勢は「良識」をふりかざした傲慢な行動にしか見えません。

 上記説明ページ中の

今回は出品者がオークションを取り消しましたので、未遂に終わりました。よって、名前等の公表はいたしませんが(個人情報は既に掴んでおります)、今後もこのようなことが起きた際は、毅然とした態度で臨む所存です。

という記述には、非常に空恐ろしいものがあります。

 

 ゲーム購入方法の1つとしてメーカー通販がありますが、私はこの方法を可能なかぎり回避しています(現在まで2回やっただけです)。また、アンケートはがきなどを出すこともまったくやっていません。これは、個人情報の漏洩に対する懸念があるというよりは、個人情報の取り扱いに対してあまりにもいい加減な方法を取っているメーカーが確実に存在することを知っているためです。それが氷山の一角に過ぎないのか、あるいはごくごく一部だけなのかはわかりませんが、幸か不幸かレビューサイトという「浅く広く多くのメーカーの目に触れる機会がある」ために知ってしまった、あまり知りたくなかった事実です(詳細は、当該メーカーを特定できる可能性がありますので伏せます)。個人情報は、外部への漏洩を防止することによって管理義務を果たしうるものでは断じてなく、それはメーカー内部での調査などを越えた範囲で用いることは許されません。

 メーカーの意に添わないことを客が行った場合、メーカーが個人情報を盾に取ってそれを抑えるなどということは、倫理的にも法的にも認められるはずがありません。もちろん、メーカー内部でブラックリストなどを作り、その客に対して注意して臨むのは勝手ですが、場合によっては名前等の公表も視野に入れるというのは、乱暴そのものです(断定はできませんが、文面を見るかぎり、早期に落札されていれば、出展者の氏名を公表していた可能性もあります)。事前の「名前等の公表」をペナルティとすることを条件として明記していたとしても、そんな無理な契約が通るはずはないでしょう(販売相手が古物商という次元であれば話は異なるでしょうが)。

 

 さらに、この会社は「作り手」としての立場をわかっていないものと思います。

 消費者は、自分の持っている基準どおりに行動するとは限らないというのは、モノを作って売る立場であれば当然わきまえていなければならないことです。これに対する認識が甘かったということは間違いないでしょう。該当説明ページの前段を見ても、グッズ作成の経緯を詳細に説明していますが、冷たいいい方ですがどのように作ろうが購入した者の知ったことではありません。作成者が作ったモノに対して持っていた愛情を、買った人に対して理解せよ、というのは、消費者無視の姿勢そのものです。

 オークション等による転売を抑止するための方策としても的はずれです。もともとイベント(地理的・時間的に制限が大きい)によって販売したものである以上、それを入手できない人が確実に需要として生まれるわけです。これは通信販売による受注生産といった方法を取ればかなりの程度回避できますし(私のように通信販売に対し極度に警戒する人は仕方ないでしょうが)、こういった販売方法を取りながら転売禁止を叫ぶのは、自家撞着そのものです。

 しかも、Webサイトでの出したからにはわかってるだろうな?という表現も、恫喝そのものです。内輪の話題を怖い言葉を使って茶化しているわけではなく、企業が外部の顧客に対してこういう文言を出すことなど、どうやっても正当化されるはずはありません。もし「名前等の公表」が事前に示されていれば、これは脅迫に相当します。

 

 これが会社の公式回答であり変わらない(「意図が通じていない」などの表現を用いても、それは見解を撤回したことにはなりません)ものであれば、私はこのメーカーから新品でゲームを買う気にはなれません。

 自分の見解の正当性をWebにて広く示そうとしたのでしょうが、結局は、メーカーサイドの、プレイヤーに対する甘えが露呈した結果といえるでしょう。同社には猛省を求めたいものです。

 

 まったく次元の違う話ですが、プレイステーション2の「18歳以上推奨」ということも話題に上っています。しかし、その第一弾と思われるものに『白詰草話』(LittleWitch)があげられるという点が、どうにも腑に落ちません。倫理的にも非常に危険なものであるだけに、たとえHシーンがなくても全年齢対象で取り扱える内容ではない(人造人格と主従関係という要素が入るだけで十分にイエローカードでしょう)のに、こんな危険物を最初にもってくるのが非常に気にかかるところ。形式よりも内容面で「お子様には危ない」ものを含むソフトウェアが最初では、市場とは異なる次元での世論の理解を得られるのかどうか、懸念が拭えません。杞憂に終わればいいのですが、例の埼玉騒動などを見るにつけ、ゾーニングの確立の方が先に必要なのでは、と思うのですが。

 ちなみに私は、今のところコンシューマーゲーム機に手を出すつもりはまったくありません。そんなもん買う前に、目の前にある山を崩すのが先決事項なので(^^;

 

※24日付記:上記「プレイステーション2」は「ドリームキャスト」の誤りです。訂正いたします。

11月18日(月)

 まるまる1週間海外出張に行っていたためまったく更新できませんでした。仕事の方は相変わらずなので、今後も「活発に更新できる」などとということはまず期待しないでください(^^;

 

 掲示板のほうで話題にしていた「O157予防啓発ゲーム」およびそれに対する反応については、いろいろな問題点がありさまざまな切り口から見る必要がありますが、私の場合、アダルトゲームのプレイという趣味を持っているものが自分の趣味をどう考えるべきなのか、という点について、特に考えさせられました。

 「郷に入っては郷に従え」というのは、個人の処世術としては妥当なものであっても、集団の論理として正当化するべきものではありません。しかし、この「個人」を「特定の趣味を持つ者たち」(「集団」たり得ていないが複数人であることは確か)、「集団」を「社会」(「特定の趣味を持つ者たち」を含まない、いわば外集団)と置き換えれば、今回の事態は、理解者が権力(=行政機関)の一部に得られたことを過大評価した結果、経過における社会的影響力を甘く見た結果に思えてなりません。

 社会的タブーに触れるか触れないかの際どい均衡を保っているからこそ、現在のようなアダルトゲームの隆盛があるということはさほど無理はないでしょう(それが主要因であるか否か、あるいはどの程度の因果関係があるかどうかは別として)。こういう場合、安易に「表現の自由」といった「(本来であれば)グウの音も出ない正論」を振りかざすことは、むしろ擁護しようという対象が抽象的な文言に直接依拠せざるを得ない、すなわち既得権益保持やフリーライディング的特権享受に近い横車的論調と見なされやすいことを、われわれは考えるべきだと思います。

 「楽しさ」を守るためには、それ相応の“処世術”が求められるべきであり、そのためにも、単に「理解ある大人」を味方につけるだけではなく、感情的な反発それ自体に説得力がない、と思わせるような世論/社会の動勢を作っていくことの方がより重要でしょう。

11月9日(土)

 メールアドレスを変更しました。従来のnifty IDをベースとしたメールも使っていくのでこちらあてにお送りいただいても大丈夫ですが、X-GAME STATION関連のメールはすべてこちらに集約しますので、よろしくお願いします。

 

 サイトのリフレッシュ工事が一段落しました。今回の手直しでは、特に目に付く変更点やコンテンツの拡大、あるいは削除などはまったく行わず、むしろ形式統一とそれによるメンテナンスの容易化、内容を変えない範囲でのテキストの再編集の2点に絞っています。

 形式統一は、従来HTMLの書式やフォーマットを段階的に変えてきたこともあって、レビューに複数のフォーマットが散らばっていましたが(一般的なブラウザで閲覧する場合にはあまり不自然さを感じさせないデザインにしてはいました)、これを単一パターンに統一しました。また、従来はゲームによって18禁/一般/PC-98 DOSの3つのスタイルを作っていましたが(PC-98 DOSの一般ゲームは今に至るまでレビューを書いていません)、これも1つにまとめました。

 テキストの再編集は、誤字脱字の修正のほか、従来の意味をほとんど失っている副詞や補助動詞などをひらがなに置き換える、意味がより的確になるように表現を修正するなどを行いました。ただし今回の変更では、内容の修正はまったく行っていません。かなり古いものにも手を入れているので、正直なところ「こんなくだらないレビューを残すなんて、恥さらしもいいところだな」と思ったことも2度や3度ではありませんでした。しかしこれらも敢えて残しています。のちのちそのゲームをリプレイして手を加えることはあるかもしれませんが、今回はゲームをプレイして確認してはいません(そんな余裕はとてもありませんでしたので)。

 また、従来はテキスト系コンテンツをniftyのサーバに、攻略・ツール・掲示板の過去ログをHOOPS!のサーバに置いていましたが、後者がInfoseekと一体化して使い勝手が悪くなりました。Infoseekには、過去にアップロードしたデータが全部飛ばされるという痛い経験をしたこともあってここは避けたかったので、あらたにレンタルサーバを借り、メインサイト(テキスト系、攻略・ツール・掲示板などすべてを含む)をそちらに移動し、niftyは従来どおりのコンテンツ構成のままミラーサイトとして存続することにしました。niftyの旧サーバはさほど重くないのでブックマークを変える必要はとくにありませんが、攻略メインで使われる方は新サーバのトップページから入られるほうがいいかもしれません。またあわせてCGIも使用可能になったので、今後自前の掲示板を持つようになる可能性もありますが、それは将来的な課題とさせていただきます。



前の月へ 次の月へ
過去の「戯れ言」

[トップページへ]